脳がない!

カリソメの体でしか生み出せないものたち

久し振りにツイッターにログインした。
フォロー1、フォロワー1のアカウント。
聞きたいときに話を聞いて、独り言のように呟かれたそれに相槌を打って、他愛もない話で埋まっていて、誰にも邪魔されない私と君だけの空間で構築されていた。
何かあったらお互いに電話していたし、会いたいと言ったら飛んで会いに行っていた。
君の予定は私の予定だったし、私の予定も君はぜんぶ把握していて、それでもよかった。
君は私の事をちゃんと殺してくれるって約束してくれたし、多分そこが一番好きだった。
紛れもなく君と私は特別で、だけど私達は恋人ではなかった。
彼女には別の彼女がいたし、その上で彼氏もいた。
興味もなかったけれど、私はそれをずっと聞いていたように思う、主に、そんな恋人なんかより私との方が恋人らしいね、なんて話を。
5年ぶりに開いた彼女のアカウントには、「元気にしてる?私は誰かにとって必要なのかな。」と綴られていた。
それが、およそ4年前の話。
彼女が今何をしているのか、どこで生きているのか、そもそも生きているか知らないし、彼女にとっての私もそうなのだろう。
もう6月。
彼女がお腹に宿った命を下ろした月。

 

ところで、好かれすぎて殺された男も、好きすぎて殺そうとした女も、べらぼうに羨ましすぎるので、それだけの熱意を持って私を死に葬れ。