満天の
君との捩れた感情は、僕に燻った正しさを植え付けるには十分だった。
久しぶりに会ったあの子に、何となく変わったねって、あぁそう、例えば昔はもっときたない笑い方してたよ、って、言うのと同じくらい私だってきっと何かと変わっている。
肯定してあげたかった。
大好きだから別れようって言ってみたり、嫌いだけどずっと一緒にいるよねって言われてみたり、ひとりになりたいはずなのに誰かを求めて、みんなでいるのに孤独になってる。
そういうぜんぶの感情を、そうだねそんなこともあるよね、って許してあげたかった。
君は、大丈夫、ここにいる。
生きているなら、きっと大丈夫。
死んでないなら、それで良しとしよう。
それだけで、いいことにしておこう。
会っても会えなくても、生きても死んでも地獄なら、どうせなら愉しい地獄を彩ろう。
一瞬だよ、君が先に死んでも、僕が先に死んでも、すぐ追いつくよ。
だったらその一瞬、一緒に不幸になろうよ。
きっと瞬きする間に終わっちゃうから。
こんな不幸、ちょっと目を瞑ってたら通り過ぎてっちゃうから。
めいっぱい空気吸い込んで、窒息するまでに。
そしたらもうなんだって、君の後ろには一面の星空しか見えないから。