麻痺
感情の吐露。
悲しいとか悔しいとか寂しいとか苦しいとか。
殴って痛いって跳ね返って壊れる。
諦めてしまって呆れてしまってそのまま消化、消化不良の胃液が逆戻り。
慣れきって化粧も落とさず転た寝、明日任せ。
期待しないばかりで間違えない。
またやってしまったって思わなくて済むように。
悪い事からは都合良く目を逸らす。
とてもとてもご機嫌で。
ドブガチャばかりの課金ゲー。
二番目の曲。
会えたらラッキーな星座占い。
余った晩飯。
静か過ぎる夜。
負け犬の遠吠え
負けてばかりの人生でございました。
高校受験は第一志望には受からず、後期で滑り止めの女子高へ。
本当は共学に入りたかったとか、当時の私は嘆いていた。
センターはボロクソで、ここでも第一志望には受からず、大学ではなく短大へ。
私立大学なんて行くだけの経済的余裕も、無駄に受けるだけの受験料も、私には御座いませんでした。
学歴だけで評価された職員雇用の合否は、仕事の出来などに構いはしなかった。
10年続けた舞踊では、同期が表彰される傍ら、ついぞ表彰の台には立てなかった。
部活で何かを残すこともなければ、早かった足も、ゴールテープを切ることはなかった。
何をしていても、どんな事柄にも、上位互換がいる。
どんなに成し遂げようとしても、決して一番などにはなれない。
そして勝ち続けてばかりいる人には、君らには分かんねぇだろうなぁ、等と思いながら踏み込むだけの地面を蹴っている。
分かってくれるな、とも思ってる、分かってたまるものか、これは負け犬だけの感情だ。
負けているからと言って、人生が面白くないかといったらそれは決して比例しない、寧ろ、そこからの方が面白かったりするから、だからこそ、分からせてやるものかと思ったりする。
きっと一番には一番の苦しみがあって、そして私に対してそれでまだ飽き足らないのかと思う人もいるだろうけれど、そんなものは個人という頑固さの中では無力だ。
分からない。
誰かの苦しみであったり、何処かの苦しみであったり、私には分からない。
ただ、私の目前の苦しみの中でしか物事を語れない、別の角度からの見え方なんて想像でしかない。
だからぶつかる、想像だけでは優しくなれない。
でも想像はできる、そうか、と、聞き入れる事はできる。
だからこれは私一個人の意見だと思って聞いてくれ。
勝ってばかりのお前らの、脳みそなんかに興味はないし、溶け切った頭に花でも植えて、ものの見事に散ってくれ。
Bella mia fiamma
腹が減って極限を迎えた頃にはもう動く事すらままならないように、究極地を突破した思考の末には、誰かに頼るとか、声を上げるとか、人に伝えるとか、そういう限界点をとうに超えているから、死に至る病。
即ち絶望。
こうして何らかを発している内はまだ元気、ソイツは人のカタチを留めているもの。
反芻する。
人生面白い方にしか転ばない。
人生面白い方にしか転ばない。
人生面白い方に幸せ。
人生幸せ。
生きていれば幸せ。
生きていれば幸せ?
生きている事は幸せ?
生きている事には何の価値もない。
生きている事に何の価値もない。
生きている事それ自体には何の意味もない。
生きている事。
明日生きている事。
死んでない事。
死なない。
死なないで。
死なないで生きていれば会えるから。
あなたに会えるから。
不自由に。
不器用に。
私は別に、真っ白なTシャツでナポリタン食べてもいいと思うし、流れるプールの流れに逆走して泳いでも良いと思うんだ。
そうしている事が普通、ってなんだろう。
誰かに頷いて貰えることは、裸足で路上を蹴る事より楽しい事か。
現実は小説より奇なり
今日は最悪だとか、良い事なかったとか。
周りは結婚し出しているし、同期はそろそろ仕事が上手い具合にいきそうだとか、何が楽しいのかキラキラした写真ばかりを見せびらかしたりだとか、ところでいきなり夢語り出すドリーマーだって、主張を拡声器で響かせる政治家だって、アンチアンチアンチパレード、煩いなってミュートして、至って掴めていないものの方が多いけれど。
そんなことよりも何より自分の人生がこれでもかってくらいクソ面白くて最高って自分だけの秘密基地で大の字になる。
だって自分のことくらい、面白い方に進まなければ間違ってたって言いたいのか。
絶望し切って、失敗し切って、どうしようもなく生きているから笑えてきたりして、なんだ意外としぶといな、本当に振り切った感情や夢は黙っているものよ。
面白い事あることないこと、僻みよりも好奇心が先行する話、それですら自分の人生と同化してしまうから、ほらやっぱり人生面白い、それより決して君の話ではないって勘違いに埋もれる若葉。
男より女の方が金がかかるのよ当たり前でしょう。
血の色、生理の色、生理用品は贅沢品でも嗜好品でもありません。
そういえば愛用している化粧品もあかいろが映えるわね、女は化粧してないとだらしが無いと言われる癖に、学校では教えてくれないし、いきなり順応しろと言われるからギャルと問題児の勝ち組。
クリスマスはひとりだった、このままいったら年越しもひとりぼっちだ。
でもクリスマスを一緒に好きだよって過ごしてくれる恋人より、年越しを過ごしてくれる家族より、新年に遊んでくれる友達より、今がいいと思ってしまったから仕方ない。
私の所為だ、仕方ない。
だから、最低で、最高で、地獄みたいに咲き誇った、私をやめられないでいる。
毒牙にかかる
「本当に死にたくなったら殺してあげるよ」
そう言われたことが決定打になって付き合った彼女がいた。
結局彼女とは遠距離だった所為もあって疎遠になり、私は殺されることもなく、彼女を犯罪者にすることもなく、今までを生きてしまっている。
ついぞ私は彼女の事を嫌いになる隙さえ与えられなかった。
片想いが最強です。
恋人にすらなれないのなら、嫌いになる程、好きを諦められる程、君を知らないから、片想いが最強です。
君は私のことを、恋人ですか?と聞かれたら、いいえと答えます。
だから私は同じことを聞かれても、吃ってへにゃりと笑うだけ。
蔑んだ目に殺される。
心が枯渇していく毛細血管のその先が薄暗く冷え冷えする。
要らぬと振り払った手を追い掛けたら、靴擦れした足が痛くて、その音だけが鼓動と重なって煩くて、ピンヒールを履いてきた7時間前の自分を恨む。
怖い、走馬灯のように、倒れる瞬間だけゆっくりになって駆け出した。
地べたは冷たい、冷たい街路樹の光、レインコートさえ羽織らせてくれない白い瞼。
6万の白いドレスで植木にダイブする放り投げられた翻す無垢。
私は君以外、吐瀉した後のその口に、キスを求められたって出来やしないのに。
海の家と神隠し
夢でよく行く場所がある。
図書館のような、美術館のようなその場所で、決まって母や祖母、叔母と行くのだけれど、いつも帰りはひとりになっている。
誰かに連れ去られたと私は思うのだけれど、誰に連れ去られたのかも分からない、神隠しのようだと夢の中で思って目が醒める。
先日、久々にフェイスブックを開いた。
好奇心で調べた父の名前で、検索は見事にヒットした。
満面の笑みでお猪口を持つ、記憶より遥かに老けた父の顔写真がアイコンだった。
小さい頃はよく家族旅行に行った。
小学生の時に行った海で食べた牡蠣の味は、苦かったけれど、美味しそうに繕って食べたのを覚えている。
その海で買ったガラスのイルカの置物は、今も実家に置いてある。
楽しい人だったに違いなかった、よくゲームをする背中を見ていた、漫画を買ってくれた、それでも自分に順じない事をされるのを嫌がる父が、厳しくて怖かった。
夢にみる、家族写真に父親はいない。
だから神隠しにも当然合わないはずだ。
いつも行く図書館か美術館か覚束ない場所も知らないし、最近食べた美味しい牡蠣の店にも一緒に行くことはない。
ただ、たまに、母から、あんたの父親から連絡きたよ、と、ラインを貰うきりだ。