脳がない!

カリソメの体でしか生み出せないものたち

乱鴉

無意識に培われた潜在意識というものが、なけなしに崩されていく感覚が面白いと自負していたのだけれど、鈍痛を含んだそれは日を追うごとに鮮やかな痕跡となり、私を追い込んで疲労に変えていった。

膿んでグジュグジュになったそれが、栓となって詰まらせるまではそう時間がかからなかったらしい。

ここにいると、窒息しそうだ、あらゆる情と思念が飛び交ってる。

自分の居場所というものが、ある人は羨ましいと思う反面、そこが適切かどうかなんてのは本人でさえ分からなかったりする。

誰かの帰る場所を穢したくないからと、敢えて身を引く者もあったらしいが、それでもやはり感情を表立って荒げることが出来るなら、それを甘えととって、羨望する、だから時折、いつも笑ってるあの人が怒鳴り散らしている姿を可愛いとさえ思ったりする、如何わしさでしかない。

どんどん、だめになってく、怠惰な堕落した大人。

どこで生きているだろう、どこの空気を吸って吐いて、その鼓動を鳴らして、血を巡らせているのだろう。

彼処は今日も、玩弄された否塞と紛糾で渦巻いているんだろうし、勝手な想像でしかないけれど、きっと抜け道なんてないんだろうし、私はそうして人生を浪費するんだろうから、夜業で無垢であることに徹する。

能う限りの持ち得る羈絏で、盲目の正しさを演じる。

こんな口吻で、果たしていつまで一人で一人を続けていればいいのだろうか。

いつぞやの、燦然たる刹那を愛惜する。

きっと、永遠なんてない、得られるものではないけれど、沈み切った時が一番心地良いなんて、溺れた奇矯をいつまでも愛でていたい。