脳がない!

カリソメの体でしか生み出せないものたち

君は東京

私が何かを成し遂げようとしたとき、必要なのはひとりで生きていく覚悟だった。

そして同時に、その時私は自分がどこまでも女であることをまざまざと見せつけられた。

突き通すのは難しいこと?

嫉妬、芽吹く混沌。

誰かを妬み嫉むのは自信がないからだと、そんな話をしている人がいるが、自分に自信がある人が果たしてどれだけいると思っているのか。

みんながみんな、あんたみたいな傲慢じゃないんだぞ、キラキラ製造装置にでもなったつもりか。

やたらと何かにつけて、自己啓発、承認欲求、そんな言葉が溢れているっていうのにね、困ったことに。

 

昔から、人の張り巡らされた糸を外側から傍観しているような人種だった。

自らもその糸の一端を纏っているというのに、いつだって鋏を持っているからと俯瞰する嫌な奴だった。

だから、ふと今を見据えた時に、首が締まりそうで震える。

感情として介入し過ぎた。

深く関わりすぎた。

そしてそれは、私の中では綺麗であるとは言い難かった。

ある程度に、どうでもいいくらいが丁度いいのだ。

孱弱な心で、滅入るのは時間の問題だって、知っててまだ断ち切れない自分の甘さ。

いつだって人の想いや秘匿を笑って受け入れている人は、一体どこで自分の愚鈍を散らしているのだろうか。

優し過ぎる人にはなるなよと、自分の中の薄情な鄙劣が笑う。

だったらお前の愚直な態度で眩いばかりのテロを起こせ。