脳がない!

カリソメの体でしか生み出せないものたち

但書

真夜中も元気な自販機とコンビニの灯りだけ集めて、ひとつの星でも作れるんじゃないかって、ボヤッと思ってはチリ紙と共に捨てた。

宇宙規模で見たら君の悩みなんてゴミみたいなもんだよ、って、ゴミみたいな人間に言われた時の気持ち。

刺青を入れてみたいのです、さもなくば恋の所為で半分死に続けて春。

剥き出しの悪意が可愛いですねって、本気で言ったらサイコパス認定されました。

昔の私とすれ違った、人間とはかけ離れた果実の匂いを纏わりつけていた、嫌いな食べ物は練り消しですって言っていた。

本屋で意気揚々と並ぶ、人生成功のカギ、失敗しない方法、その他諸々の文字羅列は視界に入っては素通りするし、最近やけにそういう本が多い気がするから行き詰まってる人達が多いのねって一瞥する、おまえ、人生成功してる人が人生成功するための本なんて読んでると本気で思ってんのか。

夏の終わりに植えたトマトの苗が元気です、まだトマトは成っておりませんが冬を越しました。

壁が薄い所為で、隣の住人のトイレに入る音さえ聞こえる、顔すら見たことないのに。

君の纏っていた私物が私の枕元に横たわってる、一緒に寝た気になっては夜、闇雲に膝抱えて寂しさ飲み込んで一層に夜。

何かをしようと思っては一日、気付いたら日が暮れる、住まう世界の人達が入れ替わる時間。

今日も結局何もできなかった。

 

何かにモヤっとする、その何かが分かりません。

拗らせた熱が止まないので今日も息苦しさが絶えません。

君は夜、私の声は届きません。