脳がない!

カリソメの体でしか生み出せないものたち

本棚

平行でない仕切り。

重さに耐えられなくて歪んだらしい。

陥没するのも時間の問題だった。

苛々させながら自慰行為。

捌け口を探していた。

感情にはじめまして、みたいな、質素な食事。

とうとう人間を手放したらしい。

頭でっかちにばかりなっていくから、隔壁された白の下で右手だけを消費する。

消耗されていく。

これから生きていく中で今が一番若いってのに、どこにも行けず、何にもなれず、体はずっとぬいぐるみの綿みたいに漂っている。

あーだのうーだのしか言わない機械人形。

よくも笑っていられたな。