脳がない!

カリソメの体でしか生み出せないものたち

2018-01-01から1年間の記事一覧

因果律

駅のホーム、電車を待つ。 私。 昨日はとうに過ぎ去った。 自分が可愛くて仕方がない人類。 誰しも自分の為でしか生きていない筈なのに慈善活動に精を出す。 愛されたい人が列を成す。 寂しいと嘆き出す構ってちゃんが後を絶たない。 都合の良い方向でしか他…

狂気を許すことは即ち愛か。

この間読んだ小説に、溺水する人を見ていることに性的興奮を感じる人と、溺水することに性的興奮を感じる人との異常性癖から生じる愛を描いた小説があった。 とあるアーティストが歌う歌には、「事故で亡くした夫から取り出した精子で受精成功、これってすご…

部屋の角の埃

家賃7万のアパートの3階。 だらしのない服か、下着一枚か、もしくは全裸かで、ベッドに横たわっている真夜中の2時。 予定の何もないまま家にひとりでいるときの滑稽さたるや。 洗濯物は干しっぱなしだし、誰かに見せる予定もないパンツと、少しお高めのラン…

自分の感情は自分にしか認めてやれない。

ある女友達が、「ゲイの男の子を好きになってしまった。」と嘆いていた。 また別日には、ある男友達に「彼氏がいる女の子が好きなんだよね。」と相談された。 それの、一体何が悪いというのだろうか。 自分の感情を認めてやれるのは自分しかいないのに、その…

社会不適合者

いつか幸せだった記憶は、いつしか懐かしく寂しい記憶になったりするものだ。 ほんの数日前に会った好きな人の香りを、その時は幸せだと思いながら包まれていたけれど、今はそれが懐かしくて会いたくて寂しさに潰されそうだと思うことですら、小さな記憶の囚…

無条件で、ということの重さ。

人のこと、信用はしないけど信頼はする、って話をしたら、どっちが重いの?と聞かれた。 【信用】 1、人の言動や物事を間違いないとして受け入れること。 2、間違いないとして受け入れられる、人や物事のもう価値や評価。 【信頼】 1、ある人や物を高く評価…

誰かに見せびらかす必要のないたくさんのこと。

果たして今の時代に、ラインとかいうアプリではない連絡先、電話番号なりメールアドレスなりを知っていて、住所を把握していて、本名をわかっているような友人が、何人いるだろうか。 私は、学生という集団を抜けてからできた友達で、これに当て嵌まる人間は…

本を読む理由

これだけ情報量がごった返して錯綜している癖に、テレビというものをあまり見ないし、スマホばかり弄っていたって目に痛いからという理由でネットニュースさえ見ていない。 だから世の中で何が起こっているか全然存じていないし、この前日本にテポドン落ちた…

生を全うして今を生き尽くす

男も女も掃いて捨てる程いるのに、この人でなければ生きていけないなどと陳腐な言葉を並べては依存する。 うちの彼氏働かないんだよねって言ってる女は多分ヒモ男製造機だし、俺の彼女メンヘラなんだよなって言ってる男はメンヘラ女製造機なんだと思う。 私…

万華鏡

Last Judgement、Guignol Theatre、オルクスから渡した唄、ラーグリマに一目惚れ、ルッキオラを部屋に、夢見なアムーレネルテル、勿忘草、零落、蜻蛉の夜、フェリスィダージの悲しみ。 すべて、生み出されては捨てられていく、私のこんな記録の一部のタイト…

傾瀉

絶えず、時間と共に色々なものが変わっていく。 景色、季節、匂い、轍、感情、行き先、思考、夢。 普遍的なものがあるとか言う人がいたら、それは嘘だと思う。 永遠が語られる物語の信憑性は欠けるし、そういうものは大抵、フィクションであるか、ファンタジ…

この世の大抵のことはそういうプレイだって思えばしのげる

友情も青春も恋愛も思春期も、今思えばすべてエンタメだったのかもしれない。 夜の散歩に出掛けたら空の匂いがしたし、開いた小説からは風の匂いがしていた。 だからといって、別に駆け出したところでストーリーは始まらなかったし、ポップチューンさえ流れ…

まばゆい普通が続いていく

毎日がとても退屈だった。 毎朝決められた時間に起きて、たまに早かったりするけれど、冷凍のご飯をチンして食べて、身支度整えて、余裕があったら二度寝して。 同じ時間の同じ車両に乗れば、何人か見知った他人の顔が並んでいたりしていて、駅について職場…

抱き寄せた腕は空を切る。

死ぬほど辛いことがあるわけでもなく、生きたいと思うほど幸せで楽しい何かがあるわけでもなく、怠惰に惰性で、現状維持で毎日を過ごす。 将来性を気にして明日をどうだと言ってはみたけれど、そんな未来、見えてこないからそれでいいさと思っている。 捨て…

誰からも愛されないようなものを愛したい。

例えば抜いても生えてくる庭の名もない雑草。 例えば小さくて着れなくなった服。 例えば台風の日の空模様。 例えば踵の折れたピンヒール。 例えば切れかかった安蛍光灯の灯り。 血の繋がりというものに、果たしてどれだけの価値と意味があるのかが、昔から分…

免罪符

本気で守りたいものとか、自分より大切な人とか、命にかえても突き通したい事や手にしたい何かがあったら。 安心して愛せる人がいたならば。 もっと懸命に生きられるのかもしれなかった。 後ろ盾なんてものが存在しないから、いつ終わってもいいと感じている…

君の泪が欲しい

初恋の彼が吸っていた、マイルドセブンの10ミリグラムは今の私には重くて。 その煙を吐き出した途端に咽込んだ。 今、何処で何をしているかなんて知らない、名前すら、知らない。 それでも言葉にしなかったすべては体の奥底に染み込んでいた。 だけど、それ…

残暑が好きなのは、空が綺麗すぎて2℃上がった体温を焦燥感が締め付けるから。

他愛もない事で、どうしようもない理由で、身勝手な都合で、失うものの多さに絶望する。 後悔は、いつだって先に立って待っててくれない。 明日、失うかもしれないこと、死ぬかもしれないこと、壊れてなくなるかもしれないこと。 目を瞑って生きている。 明…

蝉の抜け殻

寝苦しい夜が短くなって、それでもベランダに出たら蝉が鳴いている。 今年の夏の大三角形はどこにいるのか、一度もお目にかかれていない。 Tシャツ一枚でいられる季節の終わりももう近いのかもしれなかった。 同じ温度と密度ですべての人を好きになれたらこ…

水面に波紋

たまに、ふと、思う。 死んだ魂は何処へ行くのか。 意識はどうなるのか。 私は、私という存在は、果たして消えるのか、否か。 死が怖かった。 漠然と広がる曖昧なものが怖かった。 宇宙、数字、永遠、はたまた愛。 人の悩みの大半は、人間関係に起因するんだ…

片思い失格

気怠い体をベッドから剥ぎ取るのに朝の短い時間を費やすのに慣れた頃。 夢見が悪すぎて軽い不眠症。 必要ないからと言われる夢を、愛しているものを失う夢を、重ね重ね見るから質が悪い。 夢の中くらい、せめて優しくできないのかと無意識に涙流す。 廃れたS…

明日死ぬかもしれない

たまに、私のことを誰も知らない街に逃げたくなる。 明日のことなんて考えないで、深夜の特急電車に突っ込みたくなる。 でも、誰かがそれを止めるでもないのに、きっと、しばらく経ったら忘れてしまうかもしれないのにそれをしないのは、いつだってひとりぼ…

ベランダから

叫びたいのに叫びたい何かが思い浮かばないこと。 書きたいのに書きたい何かが思い浮かばないこと。 その釈然としなさ加減がどうやら嫌いじゃないらしいから、路上で歌ってる人の前では少しだけ足を止める。 まぁなんというか、そういう人を見ると、可愛いね…

季節はずれ

久々に開いた自分の文章からは、この前失ったばかりの恋愛の匂いを放っていた。 半年以上も間をあけて栄えるSNSなんて流行遅れも甚だしいのだろうけれど、言葉と映像(もしくは写真)というツールに頼ってでしかまわっていないそんな流行りを気にすることを最…