脳がない!

カリソメの体でしか生み出せないものたち

カントボーイ

誰も彼もが夢や希望を追っかけてるワケじゃねぇんだ、うるせーよ。

今、目の前で殴り合いの喧嘩をしろ。

勝った方が正義、負けた方が悪、至極明瞭でわかりやすいじゃないか。

あぁまったく、他人を正しく評価できる能力が欲しいって言った訳さ。

それでいて、他人からはこう見られているのだという確証が欲しい訳さ。

人として魅力的な人が、男として優秀とか、女として秀でてるとか、それは決して同義ではないということは、後世まで覚えておいた方がいい。

 

吐いて捨てるほどの愛。

吐いて捨てるほどの夢。

吐いて捨てるほどの感情。

ビクともしない毛の生えた心臓。

手元にある奇襲が目に見えているすべての事実だというのに、情に寄生して破綻するまで器に水を注いでいる。

背負いもしない精だけぶちまけて、やれ腐れ縁だ、やれ惚れたもん負けだ、傲慢に言った冗談、ドン引きしている空気に平然としている、鈍感。

言い淀んで微睡みの中。

女々しいのは僕ではなく君であったようだ。