脳がない!

カリソメの体でしか生み出せないものたち

死闘を演じる

罵倒として、死ね、などという無粋な言葉を使わぬようにしている。

それは決して汚い言葉だからとか人に向ける言葉ではないから、などという丁寧さから来ているものではなく。

人を傷つけようとするには愚直過ぎるし、そういう意味合いで使うのならば、もっと適切に内面から人を殺す言葉などいくらでもある。

あまつさえ使用した本人の痴鈍さを露呈しているようで、なんとも稚拙である。

同じ稚拙な言葉を使用したいのであれば、死ね、より、殺す、の方が幾分か丁寧であると思うし、それよりファックって言った方が意味合いが広がってお洒落であろう。

詰まるところ、戦う武器として不十分という結論。

 

傷つけることに対して興味がないから、悪い人ではないけれど、傷つけることに対して躊躇いもないから、決して良い人でもない、という呟かれた戯言。

言う程他人に興味もない振りをして、知らぬ分からぬを良しとはしなかった。

ご機嫌くらい自分で取りなよと、黙ったままで感情に蓋をするのは容易いだろうが、毒牙にかかっただけやもしれぬ。

そう易々と手放してくれるなよ。

心中の狂喜乱舞を踊らせない事には射抜かれた血痕を消す事などできまい。

言葉に重みと鋭利を持たせるには十分過ぎるくらい熟成させたであろう。

あとはただ、誰に命ずでもなく、粛々と、見据えるのみ。